哲学と冗談

L'amore più profondo non può essere facilmente compreso.

春はあけぼの

朝、少し肌寒さを感じて目を覚ますと、夜勤明けの彼氏が枕元に立っていて「ごめん、起こしちゃったかな」なんて聞くから「ううん、会えて嬉しいよ」と呟いて布団に入り直そうとすると止められて、凛々しい目でジーっと見つめられたかと思うと唇に柔らかな感触、温かい吐息、上手く呼吸ができなくて、すかさず頭を傾けて酸素を求めるけどそれも阻止されてしまって、やっと甘い窒息から解放されたかと思うと痛いくらいに強く強く抱きしめられて「僕も会いたかったよ」なんてその低い声を耳元で囁かれるものだから、目を伏せてどぎまぎして心臓の音が彼氏に聞こえてしまうくらい緊張を隠せなくて、いつもは生意気な私なのにこんなときに限って何も上手いことを返せずに耳まで真っ赤になって俯いて、それすらも見越した彼氏に露出している肩をチロリと舐められて、涙目になりながら「ずるいよ、」と上を向くと彼の手から小さな薔薇のブローチ、「誕生日おめでとう、僕のお姫様」って寝起きの髪の毛に赤い薔薇をトッピングされて、ああこの人ってもう、いやだわ、本当に私の王子様なんじゃないかしら、

 

という夢で目が覚めたんだけど全然誕生日じゃなかったし肩を露出させるような可愛い寝巻きなんて着ないし中学のジャージずっと着てるしそもそも彼氏なんていなかった。人の気持ちを考えろ。